2007年09月26日

悪夢に取り込まれることの快感

cb23c767.jpg今月のBTはデイヴィッド・リンチ特集だ。で、ハタと気付いて慌てて恵比寿ガーデンシネマへ『インランド・エンパイア』(監督・製作・脚本:デビッド・リンチ 出演:ローラ・ダーン ジェレミー・アイアンズ)を観に行く。

ハリウッド女優のニッキー(ローラ・ダーン)を主人公に、撮影が進行して行く映画と現実の境界が曖昧になって行くお話。

デジタルビデオカメラ(SONY PD-150)で撮影された3時間に果たして私は耐えられるんだろうかとか、『ロスト・ハイウェイ』と『マルホランド・ドライブ』を足してビデオで撮影した感じか、、、とか思いつつ最初の1時間位は観ていたんだけど、だんだんとリンチのやりたい放題が暴走モードに。

なんど起きても目覚めない夢のような、繰り返し迷い込む迷路に「夢よ覚めてくれ!もう許して!」的感覚にはまり込む。これが、快感なのです、何故か。

まさにBT掲載のリンチ大回顧展@パリ・カルティエに展示されている作品(写真)の世界。

映画としてどうよ?ってのはあるし、こういう映画を評価すると冷たい目で見られそうだし、、でもでも、、、楽しいか否かと言えば、、楽しい!楽しいんだからしょうがない。ちゃんと全部理解しているかって?勿論ワカリマセンよ、そんな事。

とは言え、個人的にはやはりウルっとした美しい映像が好きなので「もうヴィデオでしか撮らない(リンチ談)」とか言われちゃうとちょっとねー。

ところで、エンドロールで流れたNia Simone『Sinner Man』。観ている時は誰の歌だか思い出せなくてメチャ悩んだ。持ってるよ、この曲。でも、誰だっけ?と。
ローラ・ダーンの旦那であるベン・ハーパーがカメオ出演してピアノを演奏していたので、最初彼の曲かとCDを調べたんだが違う。気持ち悪いぃ〜。


で、今朝になって気付きました。『マイアミ・バイス』のサントラだ!
あ〜スッキリした。

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