2007年01月08日

『あなたに不利な証拠として』

8698654a.jpgmixiの方には書いていたのですが、こちらは長らく放置してしまいました。
今さらながら、あけましておめでとうございます。

さて、『あなたに不利な証拠として』ローリー・リン・ドラモンド著/駒月雅子訳 です。

5人の女性制服警官がそれぞれ登場する10篇の短編集。「このミス」1位に選ばれた同作ですが、これは良かった。かなり好みの作品でした。

事件の通報があった時最初に到着するのが彼女たちパトロール警官。故にまず死体から始まるタフでワイルドな刑事を主人公とした多くのミステリーと違って現場がホットなんスよね、進行中の家庭内暴力とか交通事故現場とか。その辺の表現にリアリティがあって(作者自身が5年間市警に勤めた事があるらしい)、ミステリー分野での面白さも充分あります。

更に、登場人物たちの心の揺れを細やかに描いた普通小説の趣もあり。レベッカ・ブラウン著『体の贈り物』とか、映画だとロドリゴ・ガルシア 監督の『彼女を見ればわかること』のような、「開いた窓の前で立ち止まらないように(ジョン・アーヴィング)」、感情の波を押さえて日常生活をなんとかやり過ごして行こうとする女性の描き方が良いです。

次回作も期待。


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