『真夜中の青い彼方』ジョナサン・キング著/芹澤恵訳 文春文庫
「マイクル・コナリー絶賛!正統派ハードボイルド」との謳い文句に惹かれて購入。
確かにこれは文体やストーリーが笑っちゃうくらいマイクル・コナリーであり、ローレンス・ブロックであり、ジョナサン・ケラーマン、或いはディック・フランシス。けど、スタイルだけで全然中身がないんだよなぁ。好きだから読んじゃうけどね。ヒマ潰し本ですな。
ただ、物語の舞台となっているフロリダ南部の大湿地帯「エヴァーグレイズ」の描写は興味深いです。アメリカにもこんなところがあるのねぇ、と思っていたら丁度「マイアミ・バイス」でこのエヴァーグレイズを舞台にしたエピソードが放映された!
『血の協会(上)(下)』マイケル・グルーバー著/田口俊樹訳
こちらは翻訳が田口さんだったので購入。
なかなか面白かったすよ。舞台はマイアミとアフリカのスーダン。虐待、レイプ、麻薬・武器密輸ビジネス、宗教、奉仕、石油、テロリスト・・・盛り沢山です。ミステリーの世界も社会情勢の変化とともに変わって行くっスね。謎解き系じゃないので純粋なミステリー・ファンにはダメかもです。
この作品の中に「サンテリア」というキューバの黒人が信仰している宗教が出てきます。このサンテリアの雷神像である「シャンゴ」ってのがまた、読んだ直後「マイアミ・バイス」に登場。
どちらもフロリダ、マイノリティーでヒットする項目なんでしょうが、あまりのグッドタイミングにちょっと驚いたス。タイミングと言えば2、3日前「パタリロ」を全巻そろえようかと家族会議(?)で話題になったんだけど、そしたらあまみさんがブログで「パタリロ」の話をしてるじゃないスか!繋がってますね〜。
さて、次ぎは実に久しぶりのエルロイの新作『獣どもの街』を読む予定。