2006年10月13日

最近読んだミステリー本2冊

650e8580.jpg『真夜中の青い彼方』ジョナサン・キング著/芹澤恵訳 文春文庫
「マイクル・コナリー絶賛!正統派ハードボイルド」との謳い文句に惹かれて購入。

確かにこれは文体やストーリーが笑っちゃうくらいマイクル・コナリーであり、ローレンス・ブロックであり、ジョナサン・ケラーマン、或いはディック・フランシス。けど、スタイルだけで全然中身がないんだよなぁ。好きだから読んじゃうけどね。ヒマ潰し本ですな。

ただ、物語の舞台となっているフロリダ南部の大湿地帯「エヴァーグレイズ」の描写は興味深いです。アメリカにもこんなところがあるのねぇ、と思っていたら丁度「マイアミ・バイス」でこのエヴァーグレイズを舞台にしたエピソードが放映された!


『血の協会(上)(下)』マイケル・グルーバー著/田口俊樹訳
こちらは翻訳が田口さんだったので購入。

なかなか面白かったすよ。舞台はマイアミとアフリカのスーダン。虐待、レイプ、麻薬・武器密輸ビジネス、宗教、奉仕、石油、テロリスト・・・盛り沢山です。ミステリーの世界も社会情勢の変化とともに変わって行くっスね。謎解き系じゃないので純粋なミステリー・ファンにはダメかもです。

この作品の中に「サンテリア」というキューバの黒人が信仰している宗教が出てきます。このサンテリアの雷神像である「シャンゴ」ってのがまた、読んだ直後「マイアミ・バイス」に登場。

どちらもフロリダ、マイノリティーでヒットする項目なんでしょうが、あまりのグッドタイミングにちょっと驚いたス。タイミングと言えば2、3日前「パタリロ」を全巻そろえようかと家族会議(?)で話題になったんだけど、そしたらあまみさんがブログで「パタリロ」の話をしてるじゃないスか!繋がってますね〜。

さて、次ぎは実に久しぶりのエルロイの新作『獣どもの街』を読む予定。

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この記事へのコメント
こんにちは。読書に良い季節なりましたね。

「パタリロ」は古今東西のSFやミステリー、オカルトや時代劇、落語などさまざまなジャンルの物語を下敷きに描かれていて、作者のひきだしの多さに感心します。
黒猫さんなら元ネタもすぐお分かりになるでしょうね。
「天網恢恢かゆみにムヒ」みたいな駄洒落も好きです。

昔買った単行本を手放してしまったのを後悔して、
最近文庫のほうで揃え直しています。
好きなキャラクターはスーパーキャットかな(笑)。
Posted by あまみ at 2006年10月13日 13:08
あまみさん、こんにちは!

いいでしょ!ジュード・ロウにいじめられるアレン(笑)

「パタリロ」は「花とゆめ」で「スケ番刑事」やなにかと
一緒に連載されていた頃読んだきりで、詳しく覚えていないんです。
で、ここは一つ揃えようかと。長い道のりですけど、
「こち亀」よりは近いかな。

だ〜れが殺したクックロビン♪って踊ったもんです、教室で(笑)。
Posted by 黒猫クロマティ at 2006年10月13日 15:55