2005年08月31日

ガンバレ時代劇 PART2

d1f36453.jpg今や時代劇ファンにとって地上波では唯一のオアシスであるNHK金曜時代劇。先週から始まった新シリーズは藤沢周平原作の『秘太刀 馬の骨』(毎週金曜日午後9時15分〜<全6回>)。

疾走する暴れ馬の首を一頭両断した秘剣「馬の骨」と北国の小藩に渦巻く陰謀の物語。主役の石橋銀次郎を演じるのは、同シリーズの『蝉しぐれ』でも牧文四郎を演じた内野聖陽。
内野聖陽はいいです。今回はちょっと空回り気味ではあるけれど、キリっとした強さがあって好感が持てます。

第一回を見た感じではコミカルでミステリーの要素もあって勿論チャンバラも楽しめる、NHKらしい番組で今後が楽しみですが、掲示板などを見ると原作とはかなり違うらしく批判的な意見も多いようです。藤沢作品の映像化はやりたい気持ちは凄く分かるけど、結構難しいんですよね。ドラマを見終わってから原作を読もうと思ってます。

  

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2005年08月30日

アメリカで天使をやるのは大変だ

13338a38.jpgアメリカTV界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞を、史上最多タイとなる11部門受賞したTVシリーズ「エンジェルス・イン・アメリカ(全6回)」を先日CSで観ました。原作はトニー賞、ピュリッツアー賞を受賞したトニー・クシュナーの戯曲で監督は「卒業」のマイク・ニコルズ、出演はアル・パチーノ、メリル・ストリープ、エマ・トンプソンなど。

舞台は80年代のアメリカ。エイズと同性愛が話の中心ではあるけれど、人種、宗教、性別、社会的地位等様々な価値観を描きつつ、エゴやら妬みやら罪悪感やらと言った普段はしっかりと鍵をかけて見ないようにしている、人間の心の底をあぶり出して行きます。そうやって丸裸になって自分と向かい合った時、残るモノはなんなのか?凄くヘヴィな作品だけど見応えありました。日本でこういう作品がTVドラマとして放送されるってのはあり得ないだろうなぁ。

移民の国であるアメリカ。アメリカ人ってのは魂の帰る「場所」がない人々なのかと勝手に納得。



  
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2005年08月25日

男と女の間には 暗くて深〜い河がある

592dc2a9.jpg最近どーもパッとしない黒猫。こんな時にゃあチョンマゲだ、大映だ、雷蔵さまだーーーっ!
ってなワケで『手討』(監督:田中徳三 出演:市川雷蔵、藤由紀子、城健三朗)を観ました。

時は江戸初期で背景にあるのは大名と旗本の対立。そんな中、旗本である青山播磨(雷蔵)は腰元のお菊(藤由紀子)と将来を誓い合うが・・。

予備知識なしに観ていたんだけど、家宝の皿が出てきた所でハタと気付いた。これは『番町皿屋敷』(岡本綺堂/著)じゃござんせんか。ホラ、皿を割って斬られたお菊さんが井戸から化けて出て、「いちま〜い、にま〜い・・」と皿を数えるやつッスよ。
原作は未読なので分からないのですが、歌舞伎ではこの話しちょっと違います。

播磨とお菊は将来の約束をしているけど所詮は身分違い。お家の為に相応の姫とお見合いをする播磨に不安を感じたお菊は、その心を試すべくわざと家宝のお皿を割ります。

粗相と思って最初は怒らなかった播磨ですが、自分を試す為の行為と知り、家よりも愛を選んだ自分を信じられなかったお菊に激怒。泣く々彼女を手討ちにするという恋愛話で幽霊は出てきません。
映画『手討』も歌舞伎と同じ方向で、最期は更にオイオイなメロドラマになってます。

大映映画はホントに何時観ても美術が素晴らしい。あの端整さにはため息が出ます。
しかし田中徳三はどうも苦手だなぁ。散漫で下世話な気がする。
今日は台風だし、さっさと帰って則猫さんにもらったDVD BOX『大菩薩峠』でも観るかいなっと。


  
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2005年08月24日

イジワルって好き?

b531802b.jpgamazonからオススメのメールが来た。「英国の鬼才ダン・ローズ新刊『小さな白い車』」

ダン・ローズ、誰だっけ?と一瞬考えて思い出しましたよ2003年に刊行された『ティモレオン〜
センチメンタルジャーニー〜』(ダン・ローズ/著 金原瑞人・石田文子/訳)の人ですね。

かつてイギリスではちょっと名の売れた作曲家だったコウクロフトは、ある事件がきっかけで落ちぶれて、今はイタリアの田舎で愛犬のティモレオン・ヴィエッタと隠居暮らし。ティモレオンは雑種だけど、少女の瞳のように愛らしい目を持っていて誰からも愛される犬だ。
一人と一匹の暮らしはある日紛れ込んできた「ボスニア人」青年によって変化して行く・・。

ダン・ローズは1972年生まれのイギリス人で、この作品もイギリスらしいイジワルさに満ちた世界でありながらも、センチメンタルでもある、なかなか面白い小説です。あまり説明するとネタバレになっちゃうので、作品の一節を引用。

ボスニア人は歩きまわって写真をみた。壁のまんなかにある大きな写真には、
コウクロフトらしき人物がポール・マッカートニーとしゃべっているところが写っている。
「マッカートニーだ」ボスニア人はいった。
「そう」
「ウィングスの」
「そうだよ」
「おれはウィングスはきらいだ」ボスニア人はそういって、調子っぱずれの
小さな声で、皮肉っぽく口ずさんだ。「ウィー・アー・セイリング・・・」
「そう、それはウィングスの曲だね。」
「くだらない曲だ」ボスニア人は軽蔑したように唇をゆがめた。「やつと友達なのか?」
「ああ、素敵な人だよ」

特に犬好きの方に読んで頂きたいッスね。

え?ホントに読むの?苦情は一切受け付けませんよ、念のため。



  
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2005年08月16日

私は 音楽が 好きだっ!

7ff90d63.jpg14日(日)千葉・幕張で行われたサマーソニックに行ってきました。

体力に不安アリの私たちは昼過ぎにノコノコ出掛けて行ったもんで、見る事ができたバンドは3バンド+WEEZERを途中から3曲程。競馬に例えると(別に例えなくてもいいんだけど)、7R位に競馬場に到着して、パドック行って馬券買ってレース見てとバタバタ走り回っている内に気付いたら最終レースで身ぐるみも剥がれちゃってた感じ?

■ロディ・フレイム
アコギ1本のステージ。かつての「ネオアコの王子様」も黒猫と同じ40歳。けど、今尚細身で顔も小さくて歌うときのカラダの傾け方が、んも〜っ!間違いなくロディ・フレイム!
アズカメの曲が半分位を占めたステージで、「All I Need Is Everything」や「Oblivious」、「Somewhere in My Heart」ではみんな歌ってるし、今もこんなにアズカメのファンがいるんだなぁ。彼の音楽は相変わらず透明でキラキラしていてスウィートでした。ちょっと泣きそうになった黒猫です。

■トミー・ゲレロ
海辺に設置された「ビーチ・ステージ」のトリをつとめたのはトミー・ゲレロ。海からの涼しい風が汐の香りを運んでくるビーチで、徐々に暮れて行く日の名残を背景にゲレロの演奏を聴くなんて、こんな贅沢な体験はそうそうないッスよ。彼の音楽はどこか少しズレている。そのズレが持つちょっとした不安に引き込まれます。

音楽に身をまかせる快感。このまま永遠に演奏が続いてくれないかと思う陶酔がそこにはありました。

■オアシス
ゲレロのステージ終了後、慌ててオアシスを見るべくマリンスタジアムへ。アリーナは入場規制しているしスタンドでのんびり見ようよ、なんてなめた事考えてたもんで入場してビックリ。既にスタンドは通路にも人が座り込んでる位ビッシリの超満員。オールスタンディングのグラウンドもぎゅうぎゅう。

音響機材のトラブルで1時間遅れで始まったステージでしたが、音が不安定でいつまた止まるかと冷や々しました。それに、全ての音がヤケクソみたく出ていてバランスが悪いけど、スタジアムのライブってコレくらいやらなきゃダメなのかしら?なんて思いつつも、ヒットパレードに盛り上がりましたね〜。以前オアシスのステージアクトについて否定的な事を書いたけど、そこんとこは相変わらずな気がしましたが、これくらいデカいステージではそのシンプルさが逆に生きてくるんだなぁ。

クライマックスは「Don't Look Back in Anger」の大合唱。外タレであれほどの大合唱ってのは生まれて初めて経験しました。鳥肌立ちましたね。
因みにドラムはリンゴ・スターの息子であるザック・スターキーで、彼の重いドラムはなかなか良かったです。

こんなに大きな会場でのライブに行ったのは10年以上ぶりですけど、感慨深かったのはルーズさですね。私らが若い頃はガチガチに管理されてましたから。ルーズであるが故のトラブルも当然あるようですが、再び管理される時代には戻りたくない。ルーズに自由に音楽を楽しめるライブとして発展して行って欲しいですね。



  
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2005年08月11日

ひまわり 夕立 せみの声ー夏休み

4d106778.jpg麦わら帽子は もう消えた
たんぼの蛙は もう消えた
それでも待ってる 夏休み
(作詞・作曲・歌 吉田拓郎)

今日からお盆休みと言う方も多いのでは?夏休み。いい響きだな〜。何故だか甘酸っぱいのは子供の頃の記憶が甦るからでしょうか。

そんなそのものズバリを歌った冒頭『夏休み』は1972年にリリースされた吉田拓郎のアルバム『元気です』に収録されています。

『元気です』を初めて聞いたのは私が中学生の頃。後追い世代の私には拓郎って言うと『落陽』とか『人間なんて』とか、或いはストレートに世の中を批判したデビュー曲『イメージの詩』などの印象があって、『元気です』は当時「地味なアルバム」という位置づけだったのです。

けど、大人になってから改めて聞いたら、こんなに素晴らしいアルバムだったのかとショックを受けました。地味なんじゃなくてタイトなんですよね。ムダがない。アルバム全体が完璧にひとつの世界を形作っているんです。

参加ミュージシャンも石川鷹彦、松任谷正隆、林立夫、後藤次利、等ガチッと固めてて、特に石川鷹彦のギターはサイコーです。
『リンゴ』での石川鷹彦と拓郎のギターが奏でるハードなリズムなんか凄いっすよ。

そう言えば今年拓郎とかぐや姫で「つま恋ライブ」の再現を行うってニュースを聞きました。「つま恋ライブ」とは1975年につま恋多目的広場に5万人を集めて行われた伝説のオールナイトコンサートなのです。これでラストに延々と歌われる『人間なんて』はタマラン!

ジャック・ジョンソンだ、コールドプレイだと言っていても、所詮は吉田拓郎かよ。お里がしれるとはこの事ッスね。


  
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2005年08月10日

さよならDAIMAJIN

35495b10.jpgハマの大魔神、佐々木主浩投手が今期限りでの引退を表明し、昨日地元仙台で引退試合が行われました。

日本球界に復帰した時から、つーか、マリナーズでの3年目あたりからストレートの球威が落ちて、伝家の宝刀であるフォークを見送られてしまうという、ちょっと怪しい感じだった佐々木と2年で13億円という驚くべき契約を結んだ横浜。結局佐々木は今季8試合に登板して0勝3敗4セーブ、防御率9.53。おまけに私生活のスキャンダルなどもあり、どうもモヤモヤした最期になってしまったのが残念です。

佐々木は89年のドラフトで野茂のはずれ1位で横浜(当時は大洋ホエールズ)に入団、2年目からストッパーに転向して最優秀救援投手5回、横浜が優勝した98年にはセ・リーグMVPを受賞。その後マリナーズに移籍して4年で228試合、7勝16敗129セーブ、日米通算では381セーブという素晴らしい成績を残したのです。

とにかく凄いピッチャーでした。敵だったけど、球場に行った時なんかはどうせ負けてるなら3点差でおさめてくれ!だって佐々木が観たいのよと思ったもん。マリナーズ時代も佐々木が出てくれば安心だったし。

大人なら誰しもに言える事だと思うけど、引き際って難しい。

(写真は1998年「スポーツ・グラフィック ナンバー」の表紙です)


  
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2005年08月09日

8月に思うこと

9e8ef318.jpg『八月がくるたびに』(おおえ ひで 著、篠原 勝之 絵、理論社)

去年の今頃にも紹介したのですが、8月になるといつも思い出すのがこの絵本。

「1945年8月9日。世界で二番目の原子バクダンが、ながさきの、うらかみの町におとされました。そのとききぬえは、五つでした。」

主人公のきぬえちゃんは長持ちに入って遊んでいたので、大やけどを負ったものの命は無事でした。しかしおかあさんは家の棟木の下敷きになり生きながら火に焼かれ、大きな傷を負わなかったおじいちゃんと兄のきよしも、やがて原爆病の吐き気と下痢に苦しんで亡くなります。

私がこの本を読んだのは小学3年か4年生の頃。今もこの作品の事を考えると、放課後の図書室の風景が浮かんできます。

戦争って言うと近頃は派兵するとかしないとかって議論になる事が多いけど、突然いやおうなく巻き込まれて国土を滅茶苦茶にされ、過去も未来も全てを失う人がいるって事を、そして選択を間違えば、今度は自分が犠牲者のひとりになり得るんだって事を忘れたくないです。

先日母親の胎内で被爆した「原爆小頭症」についての特集をTVで見ました。彼等はそろって今年60歳を迎えます。人類にとって原爆とは過ぎ去った過去ではなく、今現在でもあり未来でもあると私は思います。


  
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2005年08月08日

夏だ野球だ

a5910f7d.jpg夏真っ盛り、みなさん行楽に出掛けられたのでしょうか?
6日(土)高校野球が開幕し、週末は昼も夜も野球三昧の黒猫でした。

以前新聞に、米CNN(だったかな?)が高校野球の特集を組むべく日本に長期滞在し、地方大会から密着取材を続けた話が載っていました。米国の担当者が「全部の試合がトーナメントというのはフェアじゃないのでは?」と質問すると高野連の人が「高校野球では1校を除いて全てのチームが一度は負ける。甲子園とは負けを学ぶ場所なのです。」と答えたのが印象的でした。

土曜日の夜はヤクルト対巨人を見に神宮球場へ。この日は毎年ナイター祭りってのをやっていて、5回終了後に打ち上げ花火などもあり、ビールが上手かったス〜。

え?試合結果ですか?まぁ色々学んだ・・・とだけ言っておきます。

  
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2005年08月05日

暑中お見舞い申し上げます

ae4eb86c.jpg今日も東京は暑いです。職場である渋谷の駅周辺は特に、ヒートアイランド化していて最悪です。

そんな夏の日を思わせる映画って何かなぁと考えて浮かんだのが何故か『小早川家の秋(61年)』(監督:小津安二郎 出演:中村鴈治郎、原節子、小林桂樹、新珠三千代、森繁久彌、他)

「秋」なんだけど。でも舞台は夏ですよね。この映画は映像の美しさが印象的です。隠居した鴈治郎の店である老舗造り酒屋も、昔の愛人である浪花千栄子の素人旅館も、家屋の洗練された美しさにウットリしてしまう。

それと、鴈治郎は白い着物で炎天下に外出して「暑い々」と言っているけど、その乱れない服装がいいなぁと思うのです。そう言えば先日スカパーで再放送していた「花へんろ」でも、舞台は真夏の四国。桃井かおりは着物が凄く暑そうなのに、藤村志保は涼しげだった。

この映画は東宝で撮ったっちゅう事で森繁久彌も出てるケド、森繁は今も小津の事はボロクソだと何処かで読みました。確かにテイストはかなり違うわな。

  
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