2005年06月29日

転がる石のように

ad8f7b12.jpg自分で書いておいて自分で盛り上がってしまい、昨夜はひとりストーンズ祭りの黒猫でした。アホです。ついでにもう一発ストーンズ話を。

89年、当時発売されたアルバム「スティール・ホイールズ」を引っさげて、ローリング・ストーンズは大規模なワールド・ツアーを行いました。メンバーそれぞれのソロ活動や年齢的な事もあって「今回がラストツアーだ。」との噂がまことしやかに流れましてね、これは死ぬまでに一度観ておかなければと、ニューヨークでのストーンズ・ライブ観賞ツアーなるものに参加する事に。

会場はニューヨーク・メッツの本拠地「シェイ・スタジアム」。前座が2バンドあって、最初はよくわからないアフリカ系のバンド、次が黒人ハードロックバンドのリビングカラーでした。彼らのライブは恵比寿で見たけど格好良かったスよ。残念ながらすぐ消えちゃったけどね。2ndはミックがプロデュースしたんだよな、確か。

結局ストーンズが登場したのは10時近かった気がします。その頃には会場全体にマリファナの匂いが漂い、外人どもは(私らが外人なんだけど)すっかりハッピーになっちゃって、座席から転がり落ちるヤツとかビールぶちまけるヤツとかもう大変。
そんな姿を横目に生涯の夢を果たすべく、わざわざ極東からやってきた我々日本人の一角は、キンチョーで硬直状態。

そして遂に客電が消えて「スタート・ミー・アップ」でショウが始まると、感激のあまりボーゼンとしつつ、ただただ涙する人続出の日本人エリア。多分相当異様だったと思われます。

あー、でも楽しかったなぁ。忘れられない思い出です。
まさか翌年東京ドームで10日間もライブやるなんてねー。その後3度も来日するなんてねー。思いもよらなかったけど。

  

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2005年06月28日

You Can't Always Get What You Want

5cdb8f3c.jpg洋楽を聴くようになったきっかけはココだけの話しロッド・スチュワート。けど、私の人生を変えた1枚はローリング・ストーンズの『レット・イット・ブリード(Let It Bleed)』なんです。

1969年にリリースされたこのアルバムはデッカ・レーベル時代最期のスタジオ録音盤であり、ブライアン・ジョーンズが在籍する最後のアルバム。

勿論ストーンズの曲は色々知っていたし、様々な伝説も聞いてはいたけれど、オープニングの「ギミー・シェルター」を初めて聴いた時は「なんじゃこりゃ?!」と激しい衝撃を受けました。こんなにもドス黒くて、不穏で、不良くさくて、無性に何かに駆り立てられるような気持ちにさせる音楽なんて、生まれてこの方聴いた事が無い!!って思ったんです。

そして「むなしき愛(Love In Vain)」で骨抜きにされて、「ミッドナイト・ランブラー」ではその不吉な暗闇に引き込まれ、「モンキー・マン」でキースのギターに惚れ、ラストの「無情の世界(You Can't Always Get What You Want)」に涙した黒猫当時18歳でした(発売当時はまだ4歳ですよ、念の為)。

『レット・イット・ブリード』を聴かなければ、今付き合いのある人達とは出会わなかったし、OLをやっていた会社で社内結婚して今頃は落ち着いていたハズ。私にはそっちの方が向いていたんじゃないかと良く思うんですが、もう一度やり直しても同じ所でストーンズに衝撃を受けてこちらへ・・・と言う気がしますね。

人生なんて、ストーンズが言う通りなんでしょうね。
「You Can't Always Get What You Want(欲しいモノが必ず手に入るとは限らない)」
  
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2005年06月24日

Da Ya Think I'm Sexy?

c112d57d.jpg先日行った近所の焼肉屋で、久しぶりに聴きました。ロッド・スチュワートの『セイリング』。ええ曲や〜。

実は私が洋楽ファンとしての本格的な第一歩を踏み出すきっかけとなったのは、かのヒット曲『アイム・セクシー』が収録された『スーパー・スターはブロンドがお好き(Blondes Have More Fun)』だったってのは、あまり他人に言っていない。

ロッド・スチュワートって日本ではすっかり忘れ去られていますよね。洋楽ファン同士話していても話題になる事も全然ないし。なんでかなーって考えると、位置づけが難しいのかな、と。コアなロックファンには芸能人臭い。そうじゃない人には馴染みがない。

彼の声量あるしゃがれ声には今もゾクゾクします。ロックをやるために生まれて来たとしか思えない。フェイセズ時代の『ファースト・ステップ』なんか1曲目から煙草や革ジャンやアルコールなんかの饐えた臭いが染みついた、ロック・バーかライブハウスにでもいるような気分になる大好きなアルバム。

それからロッドがソロでも活動しだした初期のアルバムで、名曲『マギー・メイ』を収録した『ガソリン・アレイ』や『セイリング』『もう話したくない』が入った『アトランティック・クロッシング』等、もうちょっと見直されてもいいのにな〜と、焼き肉食べながら思った初夏の夜でした。
  
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2005年06月23日

ミステリー小説のヒーロー達 その9/デレク・ストレンジ

cb5b9796.jpg『曇りなき正義』(ジョージ・P・ペレケーノス著 佐藤耕士訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)

シリーズ第1弾。ワシントンのベテラン私立探偵デレク・ストレンジが受けた依頼は、事故で射殺された黒人警官の母親からのもの。息子は模範的な警官だったのに犯罪者のような扱いを受けているので、その汚名をすすいで欲しいと言うのだが、調査が進む内に麻薬に溺れて失踪した妹の存在が明らかになり、やがてこの兄妹の過酷な運命が浮き彫りになってくる・・。

ペレケーノス作品からは、古典的ハードボイルド小説のような甘い感傷はあまり感じないですね。暴力の背景に潜む貧困や人種差別などをムダを排した文章で、非常に骨太に描いています。エルロイが好きな人なんかは気にいるんじゃないかと思います。

それと彼の作品には実に沢山の音楽が奏でられるのでこれがまた楽しい。一番多いのは70年代のブラックミュージックかな?でも例えばキュアーとかペットショップボーイズとかポーグスと言ったUKミュージックが流れる事もあるし、本作でもウエスタン好きであるストレンジの部屋ではエンニオ・モリコーネが奏でる『夕陽のガンマン』のオープニングテーマが朗々と響いたりと、その趣味はかなり多様です。

巻末のあとがきには彼がミラマックスに書いたオリジナルの脚本が映画化に向けて始動したって書いてあるけど、どうなってんでしょうかその辺。知ってる人がいたら教えてください。  
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2005年06月22日

義仲最期

bc1ae63d.jpgNHK大河ドラマ『義経』もいよいよ佳境に入り、来週は遂に木曽義仲討伐です。ううっ。好きなキャラなので寂しいなぁ。

歌舞伎には義仲の父である木曽義賢の最期を描いた『義賢最期』と言う演目があります。『源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)』の一幕なんですけど、私はこれを片岡仁左衛門で観ました。

義賢は兄義朝が平家に討たれた後降伏して屋敷に引きこもっていたのですが、源氏の白旗の詮議だのなんだのまぁ色々あってですね、平清盛の使いに、義朝の首を踏んづけて身の潔白を証明しろと迫られるんです。

んな事できるかと義賢は使いをブチ殺す。で、怒って押し寄せて来た平家の軍勢を一人で迎え撃って壮絶な最期を遂げます。

この演目はすごーくアクション度が高くて、甲冑を着けずに様々なカタを披露するのが見所。戸板を二枚立てた上に一枚戸板を渡して、そこに立って見得を切り着地する「戸板倒し」とか、階段の上で前向きにバタっと倒れる「仏倒れ」を披露してそのまま階段落ちとか、ハラハラどきどきのアクロバティックな技が繰り出されるのです。勿論それらはスタントじゃなくて、義賢役本人がやるんスよ。嗚呼、仁左さまお顔に気をつけて〜!

『義経』に話し戻すと私のお気に入りは平知盛(阿部寛)と平知康(草刈正雄)かな。で、一番恐ろしいのは夏木マリですね。なんであの人は髪ボサボサなのよ?
  
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2005年06月21日

ミステリー小説のヒーロー達 その8/マット・スカダー

e7a2bf42.jpg『八百万の死にざま』(ローレンス・ブロック著 田口俊樹訳 ハヤカワミステリー文庫)

かつて警察官だったマット・スカダーは、職務中に誤って子供を殺してしまった事から退職、マンハッタンで無認可の探偵をしている。ある日彼が依頼を受けたコールガールがメッタ切りにされて殺された。スカダーは容疑者であるヒモから真犯人探しを依頼されるのだが・・。

最初に読んだのは則猫さんの紹介。以来ブロックの作品はかなり読んだけれど、やっぱりこの『八百万の死にざま』がベストだと思います。ミステリーと言ってもメインは謎解きではなくて、マンハッタンと言う大都会そのものと、アル中でAA(アルコール中毒者自主治療協会)の集会に出席しながら断酒中の孤独な中年男スカダーの心理描写にあると思います。

重苦しい現実から酒の力を借りて逃げ出したい。酩酊して何もかも忘れてしまいたい。そんな欲求と終始闘いながら犯人を追うスカダー。

やがて自分自身を受け入れて胸のつかえをおろすラストシーンを読んで、涙せずにいられる中年が果たしているのだろうか?

因みにブロックは他に『泥棒バーニー』、『殺し屋ケラー』等人気シリーズがありますが、バーニーは最初の2作、ケラーは『殺し屋』が面白いです。それと、この人が短編作品で見せるブラックユーモアはなかなか洒落てます。

ところで『800万の死にざま(86年)』は監督:ハル・アシュビー、出演:ジェフ・ブリッジス、アンディ・ガルシアで映画化されていますが、これは最悪なので見なくていいです。そもそも、舞台がL.A.って所からして全然お話にならない。脚本は誰だ?・・・・オリバー・ストーン。ダメだこりゃ。

  
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2005年06月19日

6月大歌舞伎 長文でやんす

3d8850f3.jpg昨日は久しぶりに六月大歌舞伎「夜の部」を観に歌舞伎座へ。

「通し狂言 盟三五大切」
生誕250年の鶴屋南北作品。彼の代表作「東海道四谷怪談」と同じくこの演目も忠臣蔵外伝で、かなりグロイ話。南北ってもしかして変態?
しかし色んなアイテムが巧くちりばめられているし、ストーリーはメリハリがあってスピーディ。エンタテイメント性の強い作品です。

今回は仁左衛門と吉右衛門がどちらも主役級の役柄で共演しているんですが、これはもう先発がランディ・ジョンソンでリリーフにロジャー・クレメンスが出てくる試合みたいなもんです。全く雰囲気は違うけど、どちらも独特の色気を持った役者ですから見ごたえありますねー。

悪人じゃないんだけど、お調子者で狡すっからい色男の江戸っ子を仁左衛門が軽快に演じていて、彼はこう言う役が実に良く似合います。私も貢ぎたくなる男っぷりです。

一方の源五郎を演じる吉右衛門は、出だしは三五郎(仁左衛門)の妻で芸者のお六(時蔵)に入れあげて、彼らに金を巻きあげられる世間知らずで気弱な浪人なんですが、大事な百両を騙し取られてからは、湖の底みたいに静かでヌルっとした狂気を身にまとうようになります。その変化の表現はさすが。

結局吉右衛門は芸者のお六を斬殺するんだけど、この殺しの場が凄惨。終始スローモーションです。ペキンパーです。流れるような動作からビシッと決まる計算され尽くした美しいポーズ。いよっ!播磨屋!

しかしいくら騙されて男のプライドをずたずたにされたからって、女を追いまわして何度も切りつけて、髪をひっつかみ刀を高々と掲げて見得。これに大拍手って冷静に考えるとヒドイかもね(笑。そこが歌舞伎の醍醐味なワケですが。

役柄の利もありますが、今回は我らが仁左さまは吉右衛門にちょっと食われてたかも。

「良寛と子守り」
これは舞踊劇なんですけどね、ヒドすぎます。
1歳9ヶ月の富十郎の娘が初お目見えってのが売りらしいが、しょせんは赤ちゃん。舞台袖を何度も出たり入ったり、踊りの間もきょろきょろウロウロ。ものすごーくイライラしました。競馬に例えると早々に騎手が落馬したカラ馬が、自分が大金賭けている有力馬にいつまでも絡んでいる状況。ゴラァ!どけーっ!!

最低限じっとしていることすら出来ない子供を舞台に出すのは辞めて欲しいです。富十郎ボケてんじゃねーか?わたしゃ他の観客の方のように「かわいいーー!」なんて気には全然なれなかったですね、チケット代いくら払ってると思ってんだ!

「教草吉原雀」
長唄の名曲で知られる風俗舞踊。やっぱり折角歌舞伎座に来たんだから、歌や演奏も聴きたいし、煌びやかな舞台も観たいもの。富十郎のボケぶりにササクレだった心を優しく解きほぐしてくれました。

  
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2005年06月17日

ナルニア国物語は成功するか?

4016af60.jpg先日スカパーの映画予告チャンネルで『ナルニア国物語 第一章 ライオンと魔女』の予告編を初めて観ましたけど、なるべくしてと言うか何と言うか映像的には『ロード・オブ・ザ・リング』的且つ『ハリー・ポッター』的なにおいが濃厚に漂っておりました。

本作は『シュレック』のアンドリュー・アダムソンが監督で、日本公開は2006年3月。

世界29ヶ国で翻訳されているイギリスのファンタジー『ナルニア国物語』(C.S.ルイス著)シリーズは全7巻で、子供達がタンスの奥を通ってもうひとつの世界、ナルニア国に行くことから物語が始まり、この国の誕生から滅亡までの約2500年の歴史を描いています。

小学生の頃私の周辺ではこのシリーズが大人気でして、私も夢中で読んだので映画化決定の広告見た時はちょっと血圧あがりました。ただ、大人になってから改めて読んでみると例えば『指輪物語』と比べるとかなり子供向けと言う印象でしたね。

今回は「第一章」と銘打っているけど、果たして第何章まで制作できるでしょうか・・。
  
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2005年06月16日

昨夜の吉祥寺ライブ

7c212dd4.jpg昨日は吉祥寺スターパインズにハシケンのライブを観に行きました。
現地でカルアルさん&そのお友達と合流。(楽しかったです。ありがとうございます!)

今年デビュー10周年のハシケンですが知らない方が殆どだと思います。最近では元ちとせの「君ヲ想フ」を作曲していて、03年のフジロックにも出演していますが。

ハシケンのライブ編成は様々なんですけど、昨日はバイオリン、チェロ、トロンボーン、パーカッション、そしてギターとピアノがハシケンという編成でして、いい具合にタイトで且つ伸びやかさもあって、最近観た彼のライブの中ではとても満足度が高かったです。

奄美の音楽界にも関わりが深いハシケンですけど、私にとっては都会の少し褪せた青空というイメージがあります。彼の歌を聴いていると、他人を恨んだり、妬んだり、呪ったりしながら、歯を食いしばってガチガチになっている自分に気付かされて、ふっと力を抜いて空を見てみようかと言う気にさせれられるんです。

ただ、抜群のライブに比べてCDの出来があまり良くないので、なかなか一般に浸透しないのが残念!そんなCDの中でも4曲入りミニアルバムの「ワイド」(写真)はライブの雰囲気が出ていて結構燃えます。あー、でもやっぱりライブじゃないとダメなんだよなー。なんとかならんのかー!

  
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2005年06月15日

映画予告編

ef45d3ef.jpg最近映画館で観た予告やチラシなどで気になった映画を紹介。

『オーギュスタン 恋々風塵』(監督:アンヌ・フォンテーヌ)
「おとぼけオーギュスタン」の続編。カンフースターを夢みる男がマギー・チャン扮する美人鍼灸師と出会って恋をする。「おとぼけオーギュスタン」ってフランス版Mr.ビーンなんですってね。知りませんでした。興味あり。

『ライフ・イズ・ミラクル』(監督・脚本:エミール・クストリッツァ)
『アンダーグラウンド』のエミール・クストリッツァの新作!!!!!
時代はボスニア・ヘルツェゴビナ内戦勃発当時。セルビアとの国境近いのどかな村で呑気に暮らしていたルカのもとに、敵の捕虜となった息子との交換要員として捕らえられた、ムスリム人女性がやってくる。彼女とルカの間にはやがて愛が芽ばて・・・

『楳図かずお 恐怖劇場』
■『蟲たちの家』監督:黒沢清/■『絶食』監督:伊藤匡史/■『まだらの少女』監督:井口昇/■『ねがい』監督:清水厚/■『プレゼント』監督:山口雄大/■『DEATH MAKE』監督:太一
楳図かずお原作の6つのホラー短編によるオムニバス映画(劇場公開は2本ずつ)
私が子供の頃は恐怖漫画大ブームで中でも楳図かずおは、貸し本屋で借りて相当読みました。観ないかもしれないけど、予告が強烈だったもんで・・・

『バス174』(監督:ジョゼ・パジーリャ)
ブラジルで起きたバスジャック事件を扱ったドキュメンタリー。事件の生中継映像を中心に、インタビューなどを織り交ぜて、ストリートチルドレンの実態や刑務所の腐敗など彼が犯行に至った経緯を明らかにして行く問題作。現在渋谷ライズXで公開中。ライズXって最悪の映画館であまり行きたくないんだけど・・。

(写真は『ライフ・イズ・ミラクル』から)

  
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